
とくに飲食業の場合はそう。
例えば、食材もメニューも内装も変わらなかったらお客さんは店の雰囲気の良い方に行くでしょ。
店の雰囲気は、お客さんとスタッフがつくる。
いいお客さんとスタッフを集めることが出来るのは、やっぱりその店のトップに魅力がないとできない。
ハコとシステムで何とかしようとしているチェーン店と僕らは違う。
これは難しい。
とにかく自分自身で考えること、勉強すること。
お金と時間を自分に投資すること。
僕がこの商売を始めたとき、若い女性のお客さんで店内を一杯にしたいと思った。
だから暇を見つけては、せっせとジムに通って筋肉を鍛えた。
だって、「若い女性は筋肉が好き」とアメリカの学者が言うてたから!笑
イメージが出来れば、やるべきことが見えてくる。それが目標というもの。
自分で決めたことをやり続ける。成功している人たちの鉄則。
洗い場で水を出しっ放しでも平気な人にはない感覚。それが経営者の感覚。
コンビニ弁当でも美味しい時代。どうしたらお客さんが一万円を払ってくれると思う?
お客さんは自分の鏡。元気なお客さんは元気な店長につく。
教養あるお客さんは教養ある店長につく。イヤなお客さんはダメな店長につく。
「いらっしゃいませ」「かしこまりました」というのがサービスやろうか?
例えば店が忙しい時に「そんなに飲みたいんなら、お客さん自分で注いで下さいよ〜」とか言いながら
お客さんも「まいったな〜、自分でいれされちゃったよ〜」
なんて笑いながら言わせるのもサービスと違うか?
あらかじめ灰皿を置くのか、タバコをポケットから出したタイミングで置くのか、それとも
火をつけた瞬間に出すのか?どのタイミングで灰皿を出せばお客さんは「おっ」と思うのか。
それが考えること。それがエンターテイメント。
「準備中」という札を出す店が多い。あれは「入ってくるな」という宣言。
コミュニケーションの拒絶はアホのやること。
あそこでデートしたって二人で三万円使おうとは思わない。
でも銀座だったら使う人がいっぱいいる。それがマーケティングというもの。
例えば六本木あたりで一万円で食事が出来て、好きな女の子を落とすには
どんな雰囲気の店であれば良いのか?店づくりには、かならずストーリがある。
本を読んだり、実際にやってみたり、自分の引き出しを増やさないとイメージはできない。
飲食店の基本は毎日の食材管理と掃除。簡単なことやけど毎日できてない店が多い。だからつぶれる。
考えない人は10年たってもそのまんま。
美味しくて腹いっぱいになるのは当たり前。
お客さんに楽しんでもらって元気になってもらうことが大事と違うか?
ぜんぶ自分のモノサシで計ろうとしてはいけない。
しょせん自分一人のモノサシなんて小さい。小さい。
おもしろいと思ったことは、絶対にやる。やらないと後悔する。
店を繁盛させようと思ったら、お客さんを喜ばすこと。
会社を繁盛させようと思ったら、社員を喜ばすこと。
商売は笑売。
楽しいから笑うんじゃない。笑うから楽しい。
楽しかったら、何とかなる。
株式会社 テン・スターズ・ダイニング
吉田 雅巳